情熱の河浜塾・上中学院

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自由度を活かした夏期講習会

スタート間近。

 

いよいよ、2012年、学習共同体の『夏期講習会』が間近となった。

 

夏期講習会から、学習共同体グループの授業に参加しようという生徒の皆さんの申し込みも、6月終わり頃から始まり、7月10日を過ぎたあたりからピークを迎える。それにあわせて、下記の小学生用の体験学習企画や中学生のための学習企画特に講習会の本流「夏期講座」の内容を合わせた教材のうち、プリント教材が仕上げの段階に入ってくる。

 

夏期には、各学年、全体の約半分の期間を使って過去の復習を行う。その中で、特に計算力・英単語力・漢字といった、訓練や蓄積型の学力を養う作業といったことが必要な分野は、長期の休みに継続的に量をこなすことが効果的だ。

 

蓄積型の学力や訓練といったものを軽視する風潮は、今でも教育界にはある。しかし、しっかりと覚え、それを実際に使えるようにしておかないと、せっかく得た知識もいざというときに応用できない。それはスポーツの世界で、たとえばいくら理論を学んでも訓練しなければそのとおりに体が動かないのと同じだ。このことは、平生からよく話すことだ。特に新人講師には、学習共同体の授業の中には必ず作業の時間を組み込むように指示し、研修をするのもそういったことである。

 

また、体験学習的な企画を積極的に行えるのも夏。小学生には今年も、吉和山荘での合宿や宮島歴史散歩など、子供たちの興味関心を引き出すことができるような企画を行う。清盛ブームの今年は、宮島歴史散歩を2回にわたって行うことになっている。1回目と2回目は、厳島神社が共通の訪問先だが、それ以外は内容が違うので、2度参加しても面白いと思う。中学生は、クラブとの両立を考えた時間設定で、彼らの青春を応援する。

 

さらに、思い切った先取り授業(予習)ができるのも夏の特色。中学の授業では、内申対策の意味においても、中間期末テストの対策は不可欠であり、当塾もこれを行なっているが、直前になって「丸覚え」をさせるようなことはしたくない。じっくりと対策をするために、少し速めの進度を確保するために、夏の学習は重要だ。

 

こうして概観すると、われわれは夏に盛りだくさんのことをしようと、少々欲張っているようにも思える。そこには夏の自由度に合わせて積極的な学習を展開したいと考えるわれわれの意気込みがある。夏の自由度をおおいに活かしたいというチャレンジ精神があるのだ。

 

さらに中3には、入試に向けた特訓を、夏期講座以外に二日間設けた。我々が長年蓄積してきた入試問題に対する解法のノウハウを、伝授する第1回目の企画として、全員に学習してほしいオプショナル講座だ。オプショナルではあるがその重要性から、全員参加を原則とすることをお願いしたい。この日は、生徒向けに入試の仕組みについても解説することになっている。

 

昨年、小学生の教科書が改訂され、学ばなければならない学習の量は大きく増えた。このことによって、「平均の学力」は確かに伸びるかもしれない。しかし、全体で学力は二極化し、学力の低い者の低学力は、恐ろしいほど進行している。これは学校という空間に「ゆとり教育」という形で取り込もうとした「教育の自由」を活かしきることができなかった教員の敗北と受け取ることもできよう。これは本当に、とても残念なことだ。しかし、それを引き起こしたのは一人ひとりの教員ではない。国は、一人ひとりの教員の仕事の量や質をもっともっと細かに検証しなければならなかった。そして、大きな予算措置をしてサポートすることが当然であったと言っていいだろう。教員の側に反省する点があるとしたならば、これが、死守すべき自由であることを認知することができず、「自由度をおおいに活かしたいというチャレンジ精神」に繋がらなかったということだろうが、いずれにしても、今の先生は忙しすぎる。そして、この忙しさを解決しない限り、私は「脱ゆとり」によっても、学力問題は解決しないと思っている。そして、このことは、今年の教科書改訂によって、中学へと広がった。それなのに、多くの塾は,ただただ丸覚えを奨励し、高校に入っても自分で勉強できない子供や積極的な諸外国の学生と対等に戦えない弱い大学生を造り続けている。

 

いずれにしても、夏だからこそできることに力を注ぐべく、準備は着々と進んでいるといったところである。ゆとりの時代に予定された教師が紡ぐ自由な教育を、学習塾のレベルでどの程度取り入れることができるかには疑問もあろう。しかし、われわれは手造り教育の息吹を忘れることはない。夏の自由度を活かした学習共同体グループの情熱の『夏』は、7月24日(火)から、教場ごとにスタートを切る。

 

会長 河浜一也